会社理念


一、人を含む自然環境を健全な状態に保つ文化を再建、もしくは創造する。
二、生産者、流通者、消費者が互いに喜びと調和をもたらす社会を実現する。
三、心のあそびと責任感を基本に、粋であり続ける。



代表挨拶

辻野将之
代表取締役 辻野将之

十数年前より、私は自己治癒能力を最大限に活用する東洋医学の世界に魅せられ「食事療法」に従事しております。食について学び、多くの患者様に接している中で食が抱える多くの問題点を目の当たりにしました。

例えば果汁のほとんど入っていないオレンジジュースや塩化ナトリウム99%の塩など、見た目や味が本物そっくりの代用品が溢れかえっていること。不自然な処理を施してでも、天候に左右されない収穫量の確保と見栄えを追及した作物が堂々と流通していること。こういった商品が市場を席巻するのは、身体への影響よりも利益が重要視されているからだと言えるでしょう。

この問題を解消するには一体どうすれば良いのか? 本やインターネットで調べるだけでは不十分と感じた私は食の現状を体感するため、リンゴ・ブルーベリーなど果樹農家、各種の野菜農家、塩・醤油・味噌・油など調味料工場、稲作農家、酒造所、牛・豚・鳥の畜産、缶詰工場など全国の食の生産者を実際に訪ね歩きました。

その中で感じたこと。それは生産・流通・消費の価値観のギャップでした。生産者は食品に添加物や農薬を入れたいと思いません。自然への意識が高まりつつある現在では、一部の消費者も完全に自然な食品を望んでいます。ところが大量に仕入れ、大量に販売して収益の安定を図る大型流通は、画一的な製法や基準を満たした食品でないと扱いづらいのです。

生産者も大型の流通に乗せないと生活に行き詰ってしまう。だから消費者は自然な食品を求めても、なかなか手に入らない現状があります。しかしこのような時代でもモノづくりに誇りを持ち、一部の消費者のために有機認証より深い独自の基準を追求する、職人肌の方々がいます。そういった生産者の多くは文化人・知識人といった趣がありました。

こだわりの野菜を30年近く作っている方に話を伺うと、今でこそ無農薬は歓迎されていますが、当時は既存流通への反抗と見なされる節もあり、周囲からは白眼視されたそうです。それでもごく少数の理解ある消費者に支えられたおかげで、細々と頑張り続けられたと言います。昨今の有機ブームや健康ブームは、時代の風潮に屈せず、自らの誇りを守り抜いた方々が発端だと言えるでしょう。

手間を惜しまず、頑なに自然な食品を作り続ける生産者。利益を度外視してでも、本当に良いと信じられるものを求める人へ提供する流通者。便利さやコマーシャルに流されず、自らの目で物を選べる消費者。こういった人々が実際に存在して、小さな流れを形作っているという事実は私の胸を打ちました。私はこのごく限られた生産・流通・消費の流れを「国内版フェアトレード」と名付け、その普及をライフワークと定めたのです。

当初は個人として国内版フェアトレードを実現する手段を考えていました。ところがある時期を境に、私の思いに共感する人材が導かれるように集まりはじめ、自然な流れで会社を興すに至りました。それが株式会社SoRAのはじまりです。

国内版フェアトレードの普及にあたり、具体的なモデルケースとして厳選したのが自然海塩「うみたま」でした。塩は調味料の基本ですが、日本では専売制の影響もあって業界がまだまだ未成熟。多くの問題をはらんでいます。まずは「うみたま」をきっかけに、多くの方に自然と食、そして生命の仕組みの関係を考えていただければと思います。

食事療法士の見解としては、食が正されれば健やかな人格が形成されます。すると最初に良好な家族関係が作られる。良好な家族関係は友好的な地域社会をもたらし、それはやがて日本の平和、世界の平和へとつながっていくと確信しています。

SoRAはこの大きな目標へ向け、たゆまぬ努力を重ねてまいります。どうぞ応援のほどよろしくお願いいたします。



株式会社SoRA
代表取締役 辻野将之



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